
レジスタンスラインまで価格が上がってきた。
「ここから下がりそうだから売ってみよう」
そう考えて売った直後、さらに上昇してしまった――。
FXをしていると、こういう経験があります。
今回紹介するのは、2020年5月11日~14日に行ったUSD/JPY(米ドル/円)のトレードです。
日足を中心に相場の方向を確認し、最終的に1時間足のレジスタンスライン付近から売りました。
結果だけを見ると、+28.1pipsで決済しています。
ただ、今振り返ると、
「もう少し売るのを待ってもよかったな」
と思うトレードでもあります。
売った直後には価格がかなり上昇しましたし、利益確定にも少し感情が入っていました。
ですから、この記事では「この方法なら勝てる」という成功例として紹介するつもりはありません。
むしろ、
なぜ売ろうと思ったのか。
どこが良くて、どこを改善できたのか。
過去の自分の判断を現在の目線でもう一度振り返ってみます。
- 今回のUSD/JPYトレードを先にまとめる
- レジスタンスラインとは?
- まず日足で売り方向を考えた
- 月足・週足は補助的に確認した
- 4時間足で日足の売り目線に大きな矛盾がないか確認
- 1時間足でレジスタンスラインまで戻るのを待った
- レジスタンスラインに到達して売ったが、直後に上昇した
- 結果は+28.1pips|ただし成功トレードとは言い切れない
- 利益確定にも事前ルールが必要だった
- 損切りは「逆行したから広げる」ものではない
- レジスタンスラインで戻り売りするときに私なら今確認すること
- レジスタンスラインを上抜けたらどうする?
- 月足から1時間足まで全部見る必要はある?
- 【PR】複数の時間足で分析するならFXTFのMT4
- よくある質問
- まとめ|利益になっても、エントリーの改善点は残る
今回のUSD/JPYトレードを先にまとめる
最初に今回のトレード内容を簡単に整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 通貨ペア | USD/JPY(米ドル/円) |
| 期間 | 2020年5月11日~14日 |
| 売買方向 | 売り |
| 最も重視した時間足 | 日足 |
| エントリー足 | 1時間足 |
| 主な根拠 | 日足の下降方向・レジスタンスライン |
| 結果 | +28.1pips |
| 現在考える反省点 | レジスタンス到達だけでなく、反落確認まで待てばよかった |
今回のポイントは、
日足で売り方向を考え、1時間足まで価格が戻ってくるのを待った
ことです。
ただし、レジスタンスラインに到達しただけで売るのが正解だったのかというと、そこには改善の余地がありました。
順番に見ていきます。
レジスタンスラインとは?

レジスタンスラインとは、過去に価格の上昇が何度か抑えられている価格帯に引くラインです。
日本語では「上値抵抗線」とも呼ばれます。
上の図なら、赤線付近まで価格が上昇したあと、何度か下方向へ押し戻されています。
そのため、再び同じ価格帯まで上昇してきた場合、
「今回も売りが入りやすいのではないか」
と考える一つの材料になります。
ただし、レジスタンスラインまで来たからといって、必ず反落するわけではありません。
そのまま上抜けることもあります。
今回のトレードでも、この点が重要でした。
まず日足で売り方向を考えた
今回、私が一番重視したのは日足です。

当時の日足を見ると、直近は高値を切り下げながら下方向へ動いているように見えました。
そのため、
「今回は買いではなく、売りを狙ってみよう」
と考えました。
今でこそ上位足から方向を見ることをかなり意識していますが、当時も日足はよく確認していました。
短い時間足だけを見ていると、
「今は上がっているから買い」
「今度は下がったから売り」
と判断が変わりやすくなります。
そのため今回も、
まず日足で大きな方向を決める
という考え方からスタートしています。
日足などの上位足から相場の方向を判断する方法については、「FXで相場の方向感を見極める方法」で詳しく解説しています。

月足・週足は補助的に確認した
当時は、日足だけでなく月足と週足も確認していました。
月足では方向感を決めにくかった

月足を見ると、私には三角持ち合いのようにも見えました。
さらに大きく見ると、上昇ペナントのようにも見えます。
つまり、
月足だけでは「買い」「売り」のどちらかに決めにくい
状態でした。
今振り返ると、ここで無理に月足から答えを出す必要はなかったと思います。
週足は下方向に見えたものの判断は一つではない

週足では、全体的には下方向へ動いているように見えました。
ただ、これも見方によっては大きな上昇ペナントの途中と考えることもできます。
ここで悩みます。
月足。
週足。
日足。
すべてを完璧に同じ方向へそろえようとすると、
「結局、買いなのか売りなのか分からない」
という状態になることがあります。
今回私は、実際に取引する期間を考えて、日足の直近の動きを最も重視しました。
月足・週足は「大きな位置関係を確認するもの」として見ています。
月足から1時間足まですべて確認する必要があるのか迷う方は、「FXの時間足はどれを選ぶ?」も参考にしてください。上位足・基準足・エントリー足の役割を実例で解説しています。

4時間足で日足の売り目線に大きな矛盾がないか確認
次に4時間足です。

この画像は5月14日時点のものなので、すでにその後の値動きまで表示されています。
ただ、実際に環境認識をした5月11日の時点では、まだ現在画像で見えている上値抵抗線の突破は起きていませんでした。
当時は4時間足を見ても、
「日足で考えた売り方向と大きく矛盾してはいない」
と判断しました。
ここで重要なのは、
4時間足で新しく売買方向を決めたわけではない
ということです。
日足で売りを考えた。
4時間足でも大きく矛盾していない。
そこで次に、具体的にどこから売るのかを1時間足で考えました。
1時間足でレジスタンスラインまで戻るのを待った

この1時間足が、今回のトレードで一番重要です。
当時、価格はまだ画像の黄色丸付近まで上昇していませんでした。
そこで私は、
「下から価格が上昇して、赤いレジスタンスライン付近まで戻ってくれば、そこから再び下がるのではないか」
と考えていました。
つまり、
下降方向を見ながら、一度価格が上へ戻ってくるのを待つ
という戻り売りです。
レジスタンスラインに到達して売ったが、直後に上昇した
そして実際に価格がレジスタンスライン付近まで戻ってきたため、売りでエントリーしました。
ところが――。
私の思惑とは逆に、売ったあと価格はかなり勢いよく上昇しました。
こういうときは焦ります。
「やっぱり売りではなかったのか?」
「損切りした方がいいのか?」
と迷います。
結果だけを見れば、その後価格は下落しました。
しかし今振り返ると、
そもそもレジスタンスラインに到達しただけで少し早く売ってしまった
と思っています。
例えば、
- 上ヒゲが出る
- 明確な陰線が確定する
- 一度高値を付けたあと上昇できなくなる
- レジスタンスラインを明確に突破できない
など、
「本当に売りが入ってきた」と判断できる材料をもう少し待ってもよかった
でしょう。
レジスタンスラインは「ここで売る場所」ではなく、
「ここから売れるかどうか観察を始める場所」
くらいに考える方が、現在の私にはしっくりきます。
結果は+28.1pips|ただし成功トレードとは言い切れない

赤丸付近で売ったあと、一度かなり上昇しました。
その後は下方向へ動き、黄色丸付近で決済。
結果は、
+28.1pips
でした。
数字だけを見れば利益です。
でも私は、このトレードを、
「レジスタンスラインで完璧に売れた成功例」
とは考えていません。
一番大きな理由は、売った直後にかなり逆行しているからです。
結果的には下がりましたが、それは後からチャートを見て分かることです。
リアルタイムでは、
「そのままレジスタンスを突破して上昇していく」
可能性もありました。
利益になったことと、エントリー判断が最適だったことは別です。
これは過去のトレードを振り返るときに、かなり大事なことだと思っています。
利益確定にも事前ルールが必要だった
もう一つ、今振り返ると気になるのが利益確定です。
当時、黄色丸付近で決済した理由には、
- 価格が再び上昇し始めた
- ドル円ばかり見ていて少し飽きてきた
- 違う通貨ペアも取引したくなった
というものがありました。
正直に書くと、最後の2つはトレードルールではありません。
完全に私の気持ちです。
当時はそれで決済しましたが、今なら、
「この価格まで下がれば利確する」
「直近安値で反発したら利確する」
「トレーリングストップを使う」
など、できるだけ事前に決めておきたいです。
エントリーだけルールを決めても、利確が感情任せではトレード全体の検証が難しくなります。
利益になったトレードだからこそ、こういう部分も残しておきたいと思います。
損切りは「逆行したから広げる」ものではない
今回、売った直後に価格が上昇しました。
当時は数日間ポジションを持つつもりだったこともあり、短期的な上昇ですぐには決済しませんでした。
ただし、
「長く持つから損切りを広くすればいい」
という意味ではありません。
現在ならまず、
「ここまで上昇したら、今回の売りシナリオは崩れた」
という位置をエントリー前に考えます。
その価格までの距離が大きければ、Lotを小さくします。
順番としては、
① シナリオが崩れる価格を決める
↓
② 損切りまでの値幅を確認する
↓
③ 許容できる損失額になるようLotを調整する
です。
含み損になったから、その場で損切りを遠くするのとは違います。
損切り位置をどこに置けばよいかについては、「FX損切りラインの決め方」でチャートを使って詳しく解説しています。

レジスタンスラインで戻り売りするときに私なら今確認すること
今回のトレードを今の目線でやり直すなら、次の順番で確認します。
① 上位足の方向を見る
まず日足や4時間足を見ます。
レジスタンスラインだけで売買方向を決めません。
② レジスタンスとして意識されている場所か確認する
過去に何度も反応している価格帯なのかを確認します。
③ レジスタンスに触れただけでは売らない
ここが今回の一番の反省点です。
価格が到達した時点では、
「売り候補になった」
くらいに考えます。
④ 反落する動きを確認する
上ヒゲ、陰線、高値更新失敗などを確認します。
ただし、これらが出ても必ず下落するわけではありません。
⑤ 損切り位置を先に決める
「どこまで上がれば今回の売りシナリオを諦めるか」を考えます。
⑥ 利確位置も考えておく
感情で決済しないためにも、利確候補をエントリー前に考えておきます。
レジスタンスラインを上抜けたらどうする?
レジスタンスラインは必ず価格を跳ね返すわけではありません。
そのまま上抜けることもあります。
この場合、私は、
「もっと上がったから、さらに売ろう」
とは考えません。
売りシナリオが崩れている可能性があるからです。
むしろ、
- 売りを見送る
- 一度様子を見る
- 突破したレジスタンスがサポートへ変わるか確認する
という新しいシナリオを考えます。
レジスタンスラインを突破した場合のエントリーについては、「レジスタンスライン突破後の正しいエントリー方法」で詳しく解説しています。

月足から1時間足まで全部見る必要はある?
今回のトレードでは、
月足
↓
週足
↓
日足
↓
4時間足
↓
1時間足
まで確認しました。
ただ、今の私なら毎回ここまで見る必要はないと思っています。
今回であれば、
日足=売買方向を考える
4時間足=日足との整合性を見る
1時間足=エントリー候補を見る
という3つでも十分だった可能性があります。
月足・週足は、より大きな位置関係を確認したいときの補助です。
時間足をたくさん開けば分析精度が自動的に高くなるわけではありません。
むしろ、
「月足は上、週足は下、日足は横……結局どっち?」
と迷うこともあります。
大切なのは、
それぞれの時間足を何のために見るのかを決めること
だと思います。

【PR】複数の時間足で分析するならFXTFのMT4
今回のように、
日足 → 4時間足 → 1時間足
と複数のチャートを切り替えて環境認識する場合、時間足を簡単に変更できるチャート環境があると便利です。
FXTFではMT4を利用でき、PC版では、
1分・5分・15分・30分・1時間・4時間・日足・週足・月足
の9種類の時間足を切り替えられます。
今回のように、
「日足で方向を見る」
「4時間足で確認する」
「1時間足でレジスタンス付近の動きを見る」
という分析にも使えます。
※サービス内容・取引条件は変更される場合があります。最新情報はFXTF公式サイトで確認してください。
よくある質問
レジスタンスラインまで来たらすぐ売ってもいいですか?
私は現在なら、到達しただけでは売りません。
「売りを検討する場所に来た」と考え、反落の動きを確認します。
今回のUSD/JPYでは、レジスタンス付近ですぐ売ったため、一度大きく逆行しました。
何回反発していれば信頼できるレジスタンスですか?
回数だけで判断するのは難しいと思います。
どの時間足に引いたラインなのか、直前のトレンド、高値・安値なども合わせて確認します。
1時間足だけを見てレジスタンスラインを引いてもいいですか?
1時間足にもレジスタンスラインは引けます。
ただ、私は日足や4時間足などの上位足も一度確認します。
大きな流れの中で、今見ている1時間足がどこに位置しているのか分かりやすくなるからです。
レジスタンスラインを上抜けたらすぐ損切りですか?
単純に「1円でも抜けたら損切り」とは限りません。
エントリーする前に、
「ここを超えたら売りシナリオが崩れる」
という価格を決めておきます。
レジスタンスラインと水平線は同じですか?
水平に引いたレジスタンスラインは、水平線の一種です。
その水平線より上へ価格が進みにくい場合、上値抵抗線=レジスタンスラインとして見ることができます。
まとめ|利益になっても、エントリーの改善点は残る
今回紹介したのは、2020年5月のUSD/JPYで行ったトレードです。
私は、
日足で売り方向を考える
↓
4時間足で確認
↓
1時間足のレジスタンスラインまで戻るのを待つ
↓
売りでエントリー
という流れで取引しました。
結果は+28.1pips。
ただ、今振り返ると改善できるところがあります。
特に、
レジスタンスラインに到達した時点で売るのではなく、反落する動きを確認してからでもよかった
と思っています。
また、利益確定にも「他の通貨を取引したくなった」という感情が入っていました。
結果が利益だったからといって、すべての判断が正しかったわけではありません。
むしろ過去トレードを振り返るときは、
「いくら勝ったか」
だけでなく、
「同じ場面がもう一度来ても、同じ場所でエントリーするか?」
と考える方が大切だと思っています。
私にとって今回のトレードは、
「きれいな成功例」というより、利益にはなったものの改善できる部分も見つかった実例
です。
レジスタンスラインを使う場合も、「線に触れたから売る」と単純に考えるのではなく、上位足の方向や反落の動き、損切り位置まで確認したうえで判断していきたいところです。
※本記事は過去のトレードをもとに分析方法を解説したものであり、将来の利益を保証するものではありません。FXには元本を失うリスクがあります。実際の取引は、ご自身の判断と適切な資金管理のもとで行ってください。



コメント