
FXをしていると、
「今は買った方がいいのか、それとも売った方がいいのか」
と迷うことがあります。
私自身、FXを始めたばかりの頃は、短い時間足の値動きを見ては目線を変えていました。
少し上がると「上昇しそうだから買い」。
今度は大きな陰線が出ると「やっぱり下がるのでは」と売り。
振り返ってみると、相場の大きな流れを見ないまま、その場その場の値動きに反応していたわけです。
これではなかなか安定しません。
そこで意識するようになったのが、エントリーする前に相場全体の方向を確認することです。
難しいインジケーターを何個も使う必要はありません。
この記事では、
「現在は上昇なのか、下降なのか、それとも方向感がないのか」
を判断してから、その流れにどう乗ればよいのかまで、私が普段意識している順番で解説します。
FXでは、なぜ相場の方向感を見極める必要があるのか
FXの値動きを大きく分けると、
方向性を持って動いているトレンド相場と、一定の範囲を行ったり来たりするレンジ相場があります。
どちらでも利益を狙うことはできます。
ただ、私の場合は初心者のうちは、方向がはっきりしている相場を選んだ方がトレードしやすいと考えています。
例えば長期足で明確な上昇トレンドになっているなら、
「基本的には売りより買いを考える」
という基準を持つことができます。
これだけでも、
「買うべきか、売るべきか」
という最初の迷いが一つ減ります。
逆に方向感のない相場では、上がったと思ったら下がり、下がったと思ったらまた上がるという動きになりやすいため、私は無理にエントリーしません。
相場の方向感を見る目的は、未来を正確に当てることではなく、自分がどちら側でトレードするかを決めることです。
ここを最初に押さえておくと、チャートの見方がかなりシンプルになります。
まず長期足から相場の大きな流れを見る
私が相場を見るときに意識しているのは、
「エントリーする時間足より先に、長い時間足を見る」
ことです。
例えば15分足でエントリーを考えているのなら、その前に1時間足や4時間足、日足を確認します。
私の場合、デイトレードから数日程度ポジションを持つことが多いため、まず日足を見ることが多いです。
短期足だけを見ていると、かなり大きく上昇しているように感じても、日足まで広げてみると、
「大きな下降トレンドの中で少し戻しているだけだった」
ということがあります。
以前の私は、この小さな上昇を見て買ってしまうことがありました。
ところが上位足は下降トレンドなので、しばらくすると再び下落して損切り。
後から日足を見ると、
「そもそもここで買う必要がなかったな」
と気づきます。
この失敗を減らすためにも、短期足を見る前に一度チャートを広げてみる習慣をつけておくとよいと思います。
どの時間足を基準にすればよいのか迷う場合は、「FXで時間足はどれを選ぶか?」でも詳しく解説しています。

日足と15分足では見える景色がまったく違う
ここでは実際のチャートを見てみます。
日足で見ると相場の大きな流れが分かりやすい

任意の期間のAUD/USDの日足を使って、大きな流れを黄色線で示しています。
転換したと思われる個所に番号をつけてみました。
そして縦の白線は1つきの区切りです。
このチャートを見ると、途中で上下しながらも、日足ではある程度まとまった方向へ動いている期間があることが分かります。
ここで大切なのは、
「何日続くか」
を正確に当てることではありません。
今は大きく見て、買いと売りのどちらが優勢なのか
を見るために使います。
以前の私は、日足の転換回数から「何日間同じ方向に持てるか」と計算していました。
ただ、今見ると一つのチャートだけからそこまで一般化するのは少し無理があると思います。
通貨ペアや時期によって値動きは違います。
ですので今回は、数字を決めつけるのではなく、
日足を使って大きな方向を確認する
という点を重視します。
15分足だけを見ると目線が変わりやすい

縦の白線は一日を表しています。
画像では、短い期間の中でも細かな方向転換が何度も見られます。
15分足になると、かなり景色が変わります。
上昇したと思えば下落し、また上昇する。
この一つ一つに反応していると、
「買い」
「やっぱり売り」
「また買い」
と目線が頻繁に変わります。
もちろんスキャルピングが得意な人なら、こうした小さな値動きを狙う方法もあります。
ただ、私のように大きな流れについていきたいのであれば、
短期足は方向を決めるためではなく、エントリーする場所を探すために使う
と考えた方が分かりやすいです。
移動平均線で相場の方向感を確認する
長期足を開いても、
「上昇なのか下降なのか、いまいち分からない」
ということがあります。
そんなとき私が使いやすいと感じているのが移動平均線です。

20期間移動平均線を使って方向を確認しています。
基本的には、
移動平均線が上向きで、価格もその上にあるなら買い優勢。
反対に移動平均線が下向きで、価格もその下にあるなら売り優勢。
と考えることができます。
ただし、私は移動平均線一本だけで売買を決めることはおすすめしません。
例えば、
移動平均線は上向きなのに、高値を更新できなくなっている。
あるいは価格が何度も移動平均線を上下している。
このような状態なら、トレンドが弱くなっている可能性があります。
移動平均線は「答え」ではなく、相場を見やすくするための目安として使うくらいがちょうどよいと思います。
高値と安値を見ると、さらに方向が分かりやすくなる
移動平均線と一緒に確認したいのが、チャートの高値と安値です。
私はここをかなり重視しています。
例えば、
高値を更新している
+
安値も前回より高い
という状態が続いていれば、上昇トレンドとして考えやすくなります。
下降トレンドなら反対です。
高値が切り下がる
+
安値も切り下がる
という状態です。
移動平均線が上を向いているだけでなく、高値・安値も切り上がっている。
ここまでそろえば、
「今は売りより買いを考えよう」
という判断がしやすくなります。
反対に高値を更新できなくなったり、これまで守っていた安値を下抜けたりすれば、流れが変わり始めている可能性があります。
高値・安値を使って「トレンドが終わったのか」を判断する方法については、「FXにおけるトレンド転換の見極め方」で詳しく解説しています。

トレンドラインでも方向感は分かるが、頼りすぎない
もう一つ分かりやすい方法がトレンドラインです。

ラインを一度割っただけではトレンド転換とは限らない点を説明しています。
上昇している安値同士を結んだライン。
下降している高値同士を結んだライン。
チャート上に引いてみると、相場がどちらへ進んでいるのか視覚的に分かりやすくなります。
ただし注意したいのが、
「トレンドラインを割った=すぐ反転」ではない
ということです。
私も以前は、ラインを抜けると、
「トレンドが終わった」
と判断したくなることがありました。
しかし実際のチャートでは、一度ラインを抜けた後に再び元のトレンドへ戻ることがあります。
そのため、
移動平均線、高値・安値、トレンドライン。
このうち一つだけを見るのではなく、複数を合わせて判断する方が無理がありません。

方向感が分かったら、基本は同じ方向だけを狙う
ここまでで、
「現在は上昇トレンド」
と判断したとします。
そこで私なら、まず売りは考えません。
上昇しているからといって、すぐ買うわけでもありません。
一度価格が下がってくるのを待ちます。
いわゆる押し目です。
例えば、
日足では上昇トレンド。
その中で4時間足や1時間足が一時的に下落。
そして再び上昇する動きが出る。
このような場面を狙います。
下降トレンドなら反対で、短期的に上昇してきた戻りを待って売ります。
つまり、
長期足で方向を決める
↓
短期足でタイミングを探す
という役割分担です。
この考え方をするようになってから、私は短期足の一つ一つのローソク足に以前ほど振り回されなくなりました。
上位足の方向が分かったら、次は実際のエントリー場所を探します。上昇トレンドで押し目を狙う具体的な方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

相場の流れに乗れないときに私が気をつけている3つのこと
ここまで説明しても、実際のチャートを前にすると判断を間違えることがあります。
特に私は次の3つを意識しています。
短期足だけを見て方向を決めない
15分足で大きな陰線が出ると、
「下落が始まった」
ように見えることがあります。
でも日足まで戻ると、上昇トレンド中の小さな調整だったということは珍しくありません。
まず上位足を見る。
これは今でも意識しています。
上昇しているからといって天井を狙わない
価格がかなり上がると、
「そろそろ下がるだろう」
と考えたくなります。
私もそう思うことがあります。
しかし、上昇トレンドが続いている間に何度も逆張りすると、結局トレンドに逆らい続けることになります。
高く見えることと、トレンドが終わったことは別です。
分からない相場で無理に方向を決めない
これが一番重要かもしれません。
移動平均線も横向き。
高値も安値も更新しない。
トレンドラインもきれいに引けない。
そんなときに、
「どちらか決めなければ」
と思う必要はありません。
私なら何もしません。
FXではポジションを持たない時間もあります。
方向が分からないなら「見送る」も一つの判断
チャートを見ると、何か取引をしなければ損をしているような気持ちになることがあります。
特に数時間チャートを見ていて何もエントリーしていないと、
「せっかく見ているのだから一回くらい……」
と思ってしまいます。
ただ、そこから無理に入ったトレードほど、後から見ると根拠が弱かったりします。
上昇なのか下降なのか分からない。
レンジなのかトレンドなのかもはっきりしない。
そういう相場なら、
「今日は分からない」
でいいと思っています。
分からないものを無理に予想しない。
これも相場の方向感を見極めるうえでは大切な判断です。
私が実際に相場を見る順番
ここまでの内容を、私がチャートを見るときの流れにするとシンプルです。
① まず日足を見る
→ ② 高値・安値を見る
→ ③ 移動平均線の方向を見る
→ ④ トレンドかレンジか考える
→ ⑤ 買い・売り・見送りのどれかを決める
→ ⑥ 4時間足・1時間足へ下げる
→ ⑦ 押し目や戻り目を探す
最初から15分足や5分足を見ないのがポイントです。
私は、
「大きな地図を見てから、細い道を見る」
くらいの感覚で考えています。
今どちらへ向かっているのか分からない状態で細かいエントリーだけ探しても、どうしても迷いやすくなります。
【PR】複数の時間足を切り替えて分析するならFXTFのMT4
私が相場の方向を見るときに使っているのがMT4です。
この記事で説明したように、
「日足を確認して、次に4時間足、1時間足を見る」
という分析では、時間足を何度も切り替えます。
FXTFでは現在もFXTF MT4が提供されており、公式マニュアルでは1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足の9種類を切り替えられます。
移動平均線やトレンドラインを使いながら上位足から順番に環境認識したい人にとって、使いやすい分析環境の一つだと思います。
→ ≪新規口座開設キャンペーン実施中!≫FXトレード・フィナンシャル
※取引条件やキャンペーン内容などは変更される場合があります。最新情報はFXTF公式サイトをご確認ください。FXTF公式サイトでもMT4が現在提供されていることを確認できます。
まとめ|方向を当てるより「流れに逆らわない」
FXで相場の方向感を見るとき、私は未来を完璧に当てようとは考えていません。
私が知りたいのは、
「今は買いと売りのどちらを優先した方が自然なのか」
です。
そのために、
まず長期足を見る。
高値と安値を見る。
移動平均線を見る。
必要ならトレンドラインも引く。
そして上昇なら押し目買い、下降なら戻り売りを考える。
方向が分からなければ何もしない。
このくらいシンプルでよいと思っています。
以前の私は短期足を見ながら、
「上がった」
「下がった」
と目線を何度も変えていました。
でも、短期足の細かな動きをすべて取る必要はありません。
むしろ、
大きな流れが出るまで待って、その方向についていく。
今はその方が自分には合っていると感じています。
相場の方向が分からなくなったときは、インジケーターを増やす前に、一度チャートの時間足を大きくしてみてください。
意外と、それだけで今まで見えなかった流れが見えてくることがあります。
※本記事はFXの分析方法について解説したものであり、特定の売買を推奨するものではありません。FXには元本を失うリスクがあります。実際の取引はご自身の判断と資金管理のもとで行ってください。



コメント