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アメリカのイラン攻撃でドル円はどうなる?原油高・ドル高・円安の関係を解説

アメリカのイラン攻撃でドル円はどうなる?原油高・ドル高・円安の関係を解説

「中東で戦争が起きたら、安全資産の円が買われて円高になる」

FXをしている人なら、一度はこんな話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

私自身も以前なら、中東情勢が悪化したというニュースを見れば、まず「リスク回避の円買い」を考えていたと思います。

ところが、2026年のアメリカ・イランを巡る相場は、それほど単純ではありませんでした。

米国とイスラエルによるイランへの攻撃が始まったのは2月28日。その後も停戦と戦闘再開を繰り返し、7月には再び攻撃が激化しました。

そして市場では、原油価格の上昇とともにドルが買われ、円が弱くなる場面も見られました。

なぜ戦争が起きているのに、円高ではなく円安になるのでしょうか。

この記事では、2026年のイラン情勢を振り返りながら、アメリカによるイラン攻撃がドル円にどのような影響を与えるのかをできるだけ分かりやすく解説します。

結論|イラン情勢の悪化はドル高・円安につながることがある

最初に結論からお伝えします。

今回のような中東情勢では、

イラン情勢悪化
→ 原油価格上昇
→ 日本の輸入負担増加
→ 円売り

という流れが起こることがあります。

さらに、有事では世界で広く使われている米ドルに資金が集まる場合があります。

つまり、

ドルが買われる+円が売られる

という二つの動きが重なれば、ドル円には強い上昇圧力がかかります。

実際、2026年7月13日に米国とイランの攻撃が再び激しくなった際には、原油価格が急騰するとともにドルが上昇し、ドル円は162円台まで上昇しました。

ただし、「イラン情勢が悪化すれば必ずドル円が上がる」という意味ではありません。

為替には金利、中央銀行の政策、株価、為替介入など、さまざまな材料が同時に影響します。

ここはかなり重要なところです。

2026年のアメリカ・イラン情勢を簡単に振り返る

2026年2月28日、米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始しました。

これに対してイランもイスラエルや米軍基地などへの攻撃を行い、中東全体へ緊張が広がっていきました。

その後、4月には停戦が発表されたものの衝突は完全には収まらず、6月にも戦闘が再燃。そして7月には、米国とイランによる攻撃が再び激しくなりました。

特にFX市場が警戒したのが、ホルムズ海峡です。

ホルムズ海峡は世界の原油輸送にとって非常に重要な場所です。

ここで船舶の航行が難しくなれば、

「世界に十分な原油が届かなくなるのではないか」

という不安が広がります。

その結果、原油価格が上がりやすくなります。

7月21日には、中東での攻撃を背景にWTI原油が約85ドル、ブレント原油が一時約92ドルまで上昇しました。

ドル円を見るうえでは、この原油価格の動きがかなり重要だったと私は思います。

なぜイラン攻撃でドル円が上がるのか?

理由① 原油価格が上昇しやすくなる

まず一番分かりやすいのが原油です。

イランそのものが産油国であるだけでなく、周辺には世界有数の産油国が集まっています。

さらにホルムズ海峡で船舶の航行に問題が起これば、中東から世界へ運ばれる原油の供給に不安が生じます。

すると市場では、実際に原油が不足する前から、

「今後、原油が足りなくなるかもしれない」

という思惑で買いが入りやすくなります。

2026年7月にも米国とイランの攻撃激化を受けて原油が大きく上昇しました。

ここまでは比較的分かりやすいと思います。

問題は、この原油高がなぜ「円安」につながるのかです。

理由② 原油高は日本円にとってマイナスになりやすい

日本は原油をはじめ、多くのエネルギー資源を海外から輸入しています。

当然ですが、原油価格が上がれば同じ量を輸入しても支払う金額は増えます。

海外へ支払うためには外貨が必要になります。

そのため原油価格が大きく上昇すると、

原油高
→ 日本の輸入負担増加
→ 円売り・外貨買い
→ 円安

という流れが意識されることがあります。

ここが、今回のイラン情勢を理解するときに重要なポイントです。

「戦争だから円高」とだけ考えていると、逆方向へ動いたときに理由が分からなくなってしまいます。

私もチャートを見るときは、ドル円だけを見るのではなく、WTIやブレント原油も一緒に確認した方がよいと改めて感じました。

理由③ 有事には米ドルが買われることがある

もう一つがドルです。

世界的な金融不安や地政学リスクが高まった場合、流動性の高い米ドルへ資金が移動することがあります。

2026年7月の米・イラン間の攻撃再開時にも、原油高によるインフレ懸念とともにドルが上昇しました。

つまり今回のドル円では、

イラン情勢悪化

原油高

日本には円安圧力

それと同時に、

地政学リスク上昇

ドルへの資金流入

ドル高

という二つの流れが考えられます。

円が売られてドルが買われれば、当然ドル円は上昇しやすくなります。

「有事の円買い」はもう起こらない?

ここまで読むと、

「昔から言われている有事の円買いは、もうなくなったの?」

と思うかもしれません。

私は、そこまで単純に考えない方がよいと思います。

大きな株安が起きたり、投資家がリスク資産を一斉に手放したりすれば、円が買われる場面は今後もあるでしょう。

ただし、今回のように中東情勢悪化によって原油価格が急騰する場合、日本はエネルギー輸入国であるため、円にとって別のマイナス材料が生まれます。

つまり、

「リスク回避だから円高」

という力と、

「原油高だから円安」

という力が同時に存在するわけです。

どちらが強いかによって、ドル円の方向も変わります。

FXを始めた頃は「リスクオフ=円高」と覚えてしまいがちですが、今回の相場を見ると、一つの知識だけで売買を決める怖さがよく分かります。

ホルムズ海峡が封鎖されたらドル円はどうなる?

イラン情勢を見るうえで、今後も注意したいのがホルムズ海峡です。

2026年8月8日時点でも、ホルムズ海峡の安全な航行を巡ってイランとオマーンなどの間で交渉が続いており、情勢が完全に解決したとは言えません。

もし再び航行が大きく制限されれば、原油価格が上昇する可能性があります。

その場合は、

ホルムズ海峡への不安
→ 原油価格上昇
→ 日本の輸入コスト増加
→ 円安圧力

という流れを警戒しておく必要があります。

さらに米国とイランの軍事衝突が再び激しくなれば、ドルへの安全資産需要が強まる可能性もあります。

そうなればドル円には上昇要因が重なります。

ただ、実際の為替相場はそれほどきれいには動きません。

日本政府の為替介入や日銀の金融政策が加われば、原油高でも円高になることがあります。

そのため「ホルムズ海峡封鎖=ドル円買い」と決めつけるのではなく、実際の値動きを確認することが大切です。

逆に停戦・攻撃停止ならドル円はどうなる?

反対の動きも見ておきましょう。

2026年7月27日、米軍が約2週間続けていたイランへの攻撃を一時停止すると、ブレント原油は約8%下落して89ドル前後となりました。

同時にドルもやや売られ、ドル円は163.74円付近まで下落しました。

さらに8月3日には、米国が予定していたイラン攻撃を中止すると、ブレント原油が約7%下落しています。

つまり、

停戦・緊張緩和
→ 原油価格下落
→ インフレ懸念後退
→ ドル買い・円売り圧力の低下

という反対方向の動きも起こり得ます。

今回の相場を振り返ってみると、ドル円だけでなく原油価格を見る意味がよく分かります。

イラン情勢でドル円をトレードするときの注意点

こういった大きなニュースが出ると、

「ドル円が上がりそうだから、すぐ買おう」

と考えたくなるかもしれません。

ただ、私はニュースが出た直後ほど慎重になった方がよいと思っています。

地政学リスクが高まっている相場では、

「米国が攻撃を開始した」

というニュースで急騰した直後に、

「停戦協議が始まった」

という報道が出て、数時間で逆方向へ動くこともあります。

2026年7月にも、攻撃激化で原油とドルが上昇した一方、攻撃停止が伝わると原油とドルが下落しました。

だからこそ、ニュースだけを見て飛び乗るのではなく、チャートを確認したいところです。

たとえば、

  • 直近高値を本当に突破したのか
  • 押し目を作っているのか
  • 長い上ヒゲが出ていないか
  • 上位足のトレンドと一致しているか

といったことを確認してからエントリーを考える方が、私は安心できます。

イラン情勢のように値動きが大きくなる場面では、ニュースだけでなくチャートを確認しながら取引することが重要です。

ドル円を実際に取引してみたい方は、FXTFの取引環境を確認してみるのも一つの方法です。FXTFではFX取引に加えてMT4、5も提供されているため、チャート分析を重視したい方にも選択肢になります。

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※FXは元本が保証された取引ではありません。相場が予想と反対方向へ動いた場合、損失が発生する可能性があります。取引条件やリスクについては公式サイトで最新情報をご確認ください。

今回のイラン情勢を見て感じたこと

今回の相場を見ていて一番感じたのは、

「昔覚えた相場の常識を、そのまま当てはめるのは危ないな」

ということでした。

私なら以前は、

戦争が起きる

リスク回避

円が買われる

ドル円が下がる

と考えていたと思います。

もちろん今でも、そう動く相場はあります。

でも今回の場合は、その横で原油価格が大きく上昇していました。

日本にとって原油高は決して小さな問題ではありません。

さらにドルまで買われれば、円高よりもドル高・円安の力が強くなることがあります。

結局、「イランが攻撃されたからドル円は上がる」「戦争だから円高になる」とニュース一つだけで判断するのではなく、

そのニュースを受けて原油、米国金利、ドル、円が実際にどう動いているのかを見る。

これが大切なのだと思います。

今回の値動きは、それをかなり分かりやすく教えてくれた相場だったように感じます。

まとめ|イラン情勢では原油価格とドル円を一緒に確認したい

アメリカによるイラン攻撃がドル円に与える影響を考えるとき、ポイントになるのは「戦争だから円高」という単純な話ではありません。

今回のような中東情勢では、

イラン情勢悪化
→ ホルムズ海峡への懸念
→ 原油価格上昇
→ 日本の輸入負担増加
→ 円安圧力

という流れが生まれることがあります。

そこへ有事のドル買いが重なれば、ドル円にはさらに上昇圧力がかかります。

反対に、停戦や攻撃停止によって原油価格が下落すれば、ドル高・円安の勢いが弱まる可能性があります。

実際、2026年7月の攻撃停止局面では原油価格とドルがともに下落しました。

だからこそ今後、中東情勢が再び緊迫したときには、ドル円チャートだけを見ない方がよいでしょう。

原油価格、米国金利、ドルの動き、そして日本側の金融政策や為替介入。

それらを一緒に確認することで、「なぜ今ドル円が上がっているのか、下がっているのか」が少し見えやすくなるはずです。

※本記事は相場の仕組みを解説することを目的としており、特定の売買を推奨するものではありません。実際に取引する際は、ご自身の判断で資金管理を行ってください。

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