
相場の天井圏、または底値圏を確認できるチャートの形はいくつか存在します。
今回はその中で精度が高いと言われており、必ず知っておかなければならないダブルトップ、ダブルボトムについての解説です。
ダブルトップ
ダブルトップとは?

ダブルトップとは上記の図、赤丸部分のように天井圏で最高値を2回つけて反転する形を言います。
このチャートパターンを確認してから売りを検討すれば、うまくいく可能性が高くなります。
ダブルトップの見つけ方
ダブルトップは天井圏で最高値を2回つけて反転する形のため、まずは自分の見ているチャートで天井圏を確認します。
そして2回高値をつけるのですが、2回目の方が1回目の高値より低くなる傾向にあります。
よってそのような状況を見かけたらダブルトップかもしれないと考えて、次の戦略を立てるようにしましょう。
ただ、似たようなチャートパターンでトリプルトップなどもありますが、ダブルトップは最高値2回、トリプルトップは3回と綺麗に決まっているわけではありません。
複数回続く場合もあります。
よって2回高値をつけたから今後下降すると判断をするのではなく、下記の手法で説明するようなやり方で、戻り目を狙うようにすることをおすすめします。
ダブルトップが示す大衆心理とは?
ダブルトップは買いの勢力が強く1回目に高値を付けた後、売りの勢力が強くなり一旦値を切り下げます。
ですが買いの勢力がまた強くなり値を上げます。
2回目の高値を狙いに行ったところで高値更新できなかったという状態になるのですが、これは何らかの根拠により上に行くエネルギーが足りなかったということになります。
(時に高値を更新した後に値が下がることもあります。)
つまり前回の高値を超える根拠がなかったため、これ以上は上昇をしないのでは?という心理状態が大半を占めることになります。
ということは2点の天井を確認できればその後、レンジに移行か下降する可能性が高いチャートパターンということになり必ず覚えておきたいものとなります。
ダブルトップを利用した手法

ダブルトップを利用した手法を上記の図で示してみました。
黒線はローソク足です。高値を付けて一回下降したポイントを押し安値と呼びます。
この押し安値を基準に水平線を引いたラインをネックラインと呼びます。
ここでエントリーポイントは2つです。緑丸で示したエントリーポイント①、青丸で示したエントリーポイント②です。
押し安値を抜けたエントリーポイント①で売りを行うというのも一つの方法ではありますが、自分のおすすめは一度戻り目を待ったエントリーポイント②です。
なぜかといいますとエントリーポイント①では、押し安値を抜いて下降すると思わえておいてその後、上に上がっていくというケースも見られます。(「ダマシ」と呼ばれるものです。)
単にダブルトップを形成したのみですと、その後はレンジに移行した可能性もあります。
ここでは下降トレンドに移行するところを狙いたいため、ネックラインを割った後の戻り目を狙うことになります。
よって戻り目を待つエントリーポイント②をおすすめします。
ダブルトップを利用してエントリーした際の損切り位置

損切り位置の候補は2つあります。
緑丸のネックラインのブレイクでエントリーをした場合は高値の少し上の①の所となるでしょう。
よって損切りまでの幅が少し長くなるため、利益もそれだけ多くとりに行きたいところです。
青丸でエントリーをし、損切りまでの距離を短くしたい場合、戻り目の少し上の②となり、かなり余裕を見るのなら①のポイントとなります。
さらに余裕を見る場合は、1回目の高値を付けたポイントの少し上も良いかもしれません。
ここを上抜けしたらダブルトップではなくなりますので、今回エントリーを行った根拠はなくなるため確実に損切りをしたい所です。
ダブルトップ出現後のエントリーポイント/チャート解説

まず黄色線の所でダブルトップが確認できます。
よって、押し安値を基準にネックラインを引きます。
そしてネックラインを基準に、そこをブレイクしてエントリーするピンク丸のパターンと、一度戻り目を待つ青丸パターンがあります。
ダブルトップやトリプルトップ、その他のチャートパターンに共通するのですが、教科書通りのきれいな形はなかなか出てきません。
ネックラインをブレイクした後も、戻り目を待ってのエントリーをおすすめしますが、必ずしもその後順調に利益が増えていくわけでなく、しばらくは含み損に耐えなくてはいけない時もあります。
根拠をもってエントリーをした以上は、根拠のあるポイントを損切りポイントに決めているはずですから、少しの含み損でビクビクせずしっかりと待つことが大事になってきます。
ダブルトップからのエントリー失敗パターン/チャート解説

黄色で示したところでダブルトップを形成しております。
よって押し安値を基準に引いたネックラインをブレイクした辺りでエントリーを狙います。
青丸の所ですが、この場合ここで売りを行ってもその後、値が上に上がっていき損切りになってしまったパターンです。
エントリーの際は一度戻り目を待った方が良いのですが、それでもダメな時はありますので損切りの設定を必ず行うようにしましょう。
ダブルトップの注意点
ダブルトップを確認する際は天井圏で探さなくてはいけません。
安値圏でダブルトップのような形をみつけて、今回紹介したエントリーを実行してもうまくいかないと思います。
そして毎回きれいに2点の高値を付けるとは限りません。多少はいびつな形になるのが普通です。
そしてもう一つ・・・。
それは短い時間足ではあまり機能しないという点です。長期足を基準に考えることにしましょう!
ダブルボトム
ダブルボトムとは?

二点底などとも呼ばれるダブルボトムとは上記の図、赤丸部分のように底値圏で最安値を2回つけて反転する形を言います。
この底値を確認してから買いを検討すれば、うまくいく可能性が高くなるかと思います。
ダブルボトムの見つけ方
ダブルボトムは底値圏で最安値を2回つけて反転する形のため、まずは自分の見ているチャートで底値圏を確認します。
そして2回安値をつけるのですが、2回目の方が1回目の安値より高くなる傾向にあります。
よってそのような状況を見かけたらダブルボトムかもしれないと考えて、次の戦略を立てるようにします。
つまりダブルトップの時と考え方が逆になるということです。
さらに注意点として、2回安値をつけたから今後上昇すると判断をするのではなく、手法の所で説明しているように押し目を狙うようにしましょう。
ダブルボトムが示す大衆心理とは?
ダブルボトムは売りの勢力が強く1回目に安値を付けた後、その後買いの勢力が強くなり一旦、値を切り上げます。
ですが売りの勢力がまた強くなり値を下げます。
2回目の安値を狙いに行ったところで安値更新できなかったということになり、下に行くエネルギーが足りなかったということになります。
(時に安値を更新して値が切り上がることもあります。)
安値更新が出来なかったために、今後はレンジに移行か上昇するのではないか?と大半の人は考えます。
ということは今回のように2点の底を確認できればその後、レンジに移行か上昇する可能性が高いチャートパターンということになり必ず覚えておきたいものとなります。
ダブルボトムを利用した手法

ダブルボトムを利用した手法を上記の図で示してみました。黒線はローソク足です。
安値を付けて一回上昇したポイントを戻り高値と呼びます。
この戻り高値を基準に水平線を引いたラインをネックラインと呼びます。
ここでエントリーポイントは2つ考えられます。
緑丸で示したエントリーポイント①、青丸で示したエントリーポイント②です。
戻り高値を上抜けすればエントリーをする(①)というのも一つの方法ではありますが、自分のおすすめは一度押し目を待ったエントリーポイント②です。
なぜかといいますとエントリーポイント①では、戻り高値を抜いて上昇すると思わえておいてその後、下に下がっていくケースも見られます。
「ダマシ」と呼ばれるものなのですが、最初の内は特に「ダマシ」に頻繁に合い資金を減らしてしまうことが考えられます。
よって押し目を待つエントリーポイント②をおすすめします。
ダブルボトムを利用してエントリーした際の損切り位置

損切り位置の候補は2つあります。
緑丸のネックラインのブレイクでエントリーをした場合は、安値の少し下の①の所となるでしょう。
よって損切りまでの幅が少し長くなるため、利益もそれだけ多くとりに行きたいところです。
青丸でエントリーをした場合に損切りまでの距離を短くしたい場合は、押し目の少し下の②となり、かなり余裕を見るのなら①のポイントとなります。
ダブルボトム出現後のエントリーポイント/チャート解説

まず黄色線の所でダブルボトムが確認できるため、戻り高値を基準にネックラインを引きます。
そしてネックラインをブレイクしてエントリーする緑丸のパターンと、一度押し目を待つ青丸パターンの2つのエントリーパターンが考えられます。
今回は案外きれいに見えるチャートでの検証ですが、ダブルボトムをはじめチャートパターンは教科書通りのきれいなパターンはなかなか出てきません。
臨機応変に判断する必要も出てきます。
よってネックラインをブレイクしたからと慌ててエントリーをしてしまうのではなく、押し目を待ってエントリーの方が良いかと思いますが、それでもダメな時もあります。
損切りの設定もしっかりとしておきましょう。
ダブルボトムからのエントリー失敗パターン/チャート解説

黄色で示したところでダブルボトムを形成しております。
よって戻り高値を基準に引いたネックラインをブレイクした辺りでエントリーを狙います。
青丸の所ですが、この場合ここで買いを行ってもその後、値が下に落ちていき損切りになってしまったパターンです。
こういうこともありますので一度押し目を待つ方が良いかと思いますが、それでもダメな時はあります。
よって損切りの設定もしっかりとしておきましょう。
ダブルボトムの注意点
ダブルボトムを確認する際は底値圏で探さなくてはいけません。
高値圏でダブルボトムのような形をみつけて、今回紹介したエントリーを実行してもうまくいかない可能性の方が高いです。
そして毎回きれいに2点の安値を付けるとは限りません。多少はいびつな形になるのが普通です。
どの時間足を使うか?
ダブルトップ・ダブルボトムのチャートパターンを利用してトレードを行おうと考えた時に迷うのが、どの時間足で判断をするのかということですね。
これに関してはいろいろな意見があると思いますが、どの時間足を使用しても良いとは思います。
ただ当然ながら短い時間足は信頼性が低くなります。
短い時間足になるほど、「だまし」と呼ばれるものが多くなります。
長期足の方が信頼性が高くなるため、安全に行く場合は長期足を基準に考えることにしましょう。
長期足→4時間足、日足あたり。
週足、月足を使うとチャートパターン形成までに時間がかかりすぎます。
よって4時間足、日足を中心に、あとは1時間足を利用するくらいにして、それより短い時間足は、いつも以上にリスク管理に気を付けましょう。
まとめ
ダブルトップというチャートパターンは相場の天井圏で出現することが多く、2点の最高値をつける状態のことをいいます。
このチャートパターンが出現したら、その後の動きとして下落する可能性が高くなります。
ダブルボトムというチャートパターンは相場の底値圏で出現することが多く、2点の最安値をつける状態をいいます。
このチャートパターンが出現したら、その後の動きとして上昇をする可能性が高くなります。
ダブルトップ、ダブルボトムともにネックラインを突破後に、すぐエントリーをするというのも一つのやり方です。
ただ一度、押し目や戻り目を待ち、その後にエントリーを行うというやり方をおすすめします。
そして、このチャートパターンが出現しても想定通りの動きにならないこともあります。
よって損切りの設定も確実にするようにしましょう。
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