
タロットカードの中には、ちょっと「ドキッ!」とするような名前や絵柄のカードもあります。
そのひとつが、大アルカナ15番目の「悪魔(あくま)」です。
このカードには、角の生えた悪魔の姿や、鎖につながれた男女が描かれていて、一見するとネガティブな印象を持つかもしれません。
でも、タロットで「悪魔」が出たからといって、必ずしも怖がる必要はないんです。
「誘惑に流されていない?」「無意識のうちに何かに縛られていない?」というように、あなたが気づいていない内面の状態をそっと教えてくれるカードでもあります。
それでは、「悪魔」が示す意味や、正位置・逆位置での解釈について、わかりやすく見ていきましょう。
悪魔が象徴するものとは?
「悪魔」のカードが象徴するテーマには、「依存」「誘惑」「欲望」「執着」といったものがあります。
たとえば、なにかをやめたいのにやめられない、頭ではわかっているのに感情がついてこない、そんなときに出てきやすいカードです。
自分の中の弱さや、誰かや何かへの依存心に気づいていますか?と問いかけてくれているのかもしれません。
でも、決して「あなたが悪い」と責めているわけではなく、「そのまま流されてしまって大丈夫?」と優しく警告してくれているカードでもあります。
正位置で出たときの意味
「悪魔」のカードが正位置で出たときには、次のような意味があります。
誘惑に負けやすい状態
楽な方へ流されがちだったり、よくないとわかっていても止められないことがあるかもしれません。
依存関係に注意
恋愛、SNS、買い物、仕事など、何かに強く依存してしまっていないかを見直すタイミングです。
快楽に溺れるリスク
一時的な楽しさや欲望を優先して、後悔するような行動に出やすくなっています。
本音を隠している可能性
表では平気な顔をしていても、心の奥では無理をしていたり、何かに縛られている感覚があるかもしれません。
たとえば、恋愛で「本当は辛いのに離れられない」関係が続いているときにこのカードが出たなら、「あなたの幸せって本当にその形?」と、自分の本当の気持ちに気づかせてくれるメッセージかもしれません。
あるいは、生活習慣や人間関係で「やめたいのに続けてしまっていること」があるなら、「このままでは、自分を苦しめることになりかねないよ」と教えてくれているのかもしれませんね。
逆位置で出たときの意味
逆位置で「悪魔」のカードが出た場合は、束縛からの解放や、執着からの脱却といった前向きな意味になることが多いです。
依存から抜け出すチャンス
今まで自分を縛っていたものから、少しずつ離れていけるタイミングです。
誘惑に気づき、距離を置けるようになる
「これは自分にとってよくないな」と気づく力が働き、冷静に判断できるようになってきます。
自分の弱さと向き合える
これまで見て見ぬふりをしてきたことに、ようやく向き合う覚悟ができるかもしれません。
健全な方向へ進もうとする気持ち
たとえば、ずるずる続いていた関係や生活の習慣にピリオドを打ちたいという意志が芽生える時期です。
このカードが逆位置で出たときは、「気づいたあなたは、もう前に進める」と後押ししてくれているようにも感じられます。
たとえば、つい他人の評価を気にしすぎていた日々に終止符を打ち、自分の軸で行動し始めるきっかけが訪れているのかもしれませんね。
悪魔のカードが伝えたいこと
「悪魔」は一見ネガティブなイメージが強いかもしれませんが、実はとても人間らしい側面を映し出すカードです。
誰だって、欲望や弱さ、依存心を持っているもの。それを「ダメなこと」と切り捨てるのではなく、「そういう部分もあるよね」と認めたうえで、どう向き合っていくかを考えることが大切だと教えてくれています。
正位置で出たら、「今の自分は何かに縛られていないか?」と問い直してみましょう。
逆位置なら、「自分を苦しめていたものから離れられるチャンスかもしれない」と前向きにとらえてみると良いですね。
最後に:悪魔のまとめ
✅ 正位置の悪魔:「その欲望、依存、誘惑……本当に自分のためになってる?」
✅ 逆位置の悪魔:「もうその束縛から抜け出していいよ。あなたは自由になれる」
このカードは、「あなたを縛っているものに気づいて、自分自身を解放しよう」と語りかけてくれます。
たとえ今の自分が完璧じゃなかったとしても、それに気づけた時点で、もう前進の一歩は始まっています。
悪魔のカードが出たら、自分の心と素直に向き合ってみてくださいね。
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