
タロットカードの中には「小アルカナ」と呼ばれるグループがあります。
その中のひとつ、「ペンタクルの6」は、お金や物質的な価値、バランス、与えることと受け取ることをテーマにしたカードです。
カードの絵柄には、裕福そうな男性が2人の乞食にお金を分け与えている姿が描かれていて、見た目からも「与えること」「助けること」、そして「見返りを求めない優しさ」といった意味がにじみ出ています。
ここでは、このカードがどんなメッセージを持っているのか、正位置・逆位置それぞれの読み解き方について解説していきます。
ペンタクルの6が象徴するものとは?
このカードが伝えてくる大きなテーマは、「与えること」と「受け取ること」のバランスです。
人生って、誰かに助けられたり、逆に誰かを助けたりする場面があると思います。
このカードは、そんな“人との関わり”の中で、「あなたは今どんな立場にいるのか?」「どんな関係性を築いているのか?」という問いを投げかけてきます。
たとえば、自分の余裕があるときに他人を助けること。
それは素晴らしいことですが、助けすぎて自分が疲れてしまっては本末転倒ですよね。
逆に、助けを素直に受け取ることも時には必要。
そうした“やりとりの質”が問われるカードでもあります。
正位置で出たときの意味
では、まずはカードが正しい向き(正位置)で出た場合の意味から見ていきましょう。
与えることの喜びを知るとき
誰かを助けたり、手を差し伸べたりすることが、あなたにとって自然にできるような時期です。
余裕があるからこそ、人に分け与えることができる——そんな豊かさを象徴しています。
親切が巡ってくる
あなたがこれまで誰かに親切にしてきたなら、その優しさが今、何らかの形で返ってくるかもしれません。
人との信頼関係が良い流れを生んでくれそうです。
人とのバランスが整っている
恋愛でも、友達づきあいでも、無理のない距離感で、相手との間に良い関係性が築けていることを表しています。
支援や援助を受けられる時
金銭的な援助や、思いがけないプレゼントなど、ありがたい助けを受け取れるチャンスもあります。
素直に「ありがとう」と受け取ることで、良いエネルギーが回っていきますよ。
たとえば、アルバイトで後輩に教える立場になったときに、このカードが出たら「あなたの行動はちゃんと周囲のためになってるよ」と伝えてくれているかもしれません。
また、恋愛では「対等な関係が築けている」「思いやりがちゃんと届いている」といった、温かいメッセージが込められていることもあります。
逆位置で出たときの意味
カードが逆さま(逆位置)で出たときは、同じテーマでも少しバランスが崩れていたり、注意が必要な状態を表していることがあります。
与えすぎてしまっている
人に尽くしすぎたり、頼られすぎて疲れていませんか?
「やってあげたい気持ち」と「無理している自分」との間にギャップが生まれている可能性があります。
見返りを求めてしまう
「これだけやったのに、どうして感謝してくれないの?」という気持ちが出てきたら、それはエネルギーの循環が止まりかけているサインです。
相手に依存してしまっている
逆に、何かを与えてもらうことに慣れすぎて、自分の力で動くのを忘れてしまっている場合もあります。
不公平な関係性
恋愛でも人間関係でも、どちらか一方だけが損をしていたり、力関係に差がありすぎる状態かもしれません。
たとえば、付き合っている相手がなかなか対等に接してくれないと感じるときに、このカードが逆位置で出たなら「その関係、ちゃんと釣り合ってる?」と問いかけてくれているのかもしれません。
あるいは、友達から頻繁に頼られてばかりで疲れているようなときも、「あなた自身を大切にすることも忘れないで」とメッセージが送られてきているのかもしれません。
ペンタクルの6からのメッセージ
このカードは、「与えること」と「受け取ること」のバランスを見直す時期ですよ、と優しく教えてくれるカードです。
正位置なら、自然と人に優しくできたり、誰かのために動ける余裕があるとき。
そういうときは、その行動がちゃんと自分に返ってくるような流れになっています。
逆位置なら、「ちょっとがんばりすぎかも?」と、自分の内側の声に耳を傾けてみることが必要なタイミングかもしれません。
人との関わりって、楽しいこともあれば疲れることもありますよね。
だからこそ、「心地よい距離感」や「対等なやりとり」がとても大切になってくるのです。
最後に:ペンタクルの6のまとめ
✅ 正位置のペンタクルの6:人に優しくすることで、自分も満たされる。温かな関係性が築けるとき
✅ 逆位置のペンタクルの6:与えすぎや依存に注意。無理せず、自分をいたわることも忘れずに
このカードが出たときは、「人とのやりとりに疲れていないかな?」「ちゃんと感謝できてるかな?」と、自分の在り方を見つめ直すチャンスかもしれません。
誰かのために頑張るのも素敵だけど、自分の心がすり減ってしまっては元も子もありません。
だからこそ、“やさしさの循環”を意識して、自分も、周りの人も大切にしていけたらいいですね。
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