
「ワンドの9」は、小アルカナのカードのひとつで、「ワンド(棒)」のスートの中でも、終盤にあたる9番目のカードです。
このカードには、頭に包帯を巻いた男性が棒を支えながら警戒しているような姿が描かれています。
背景には、8本のワンドがまっすぐ立っていて、彼がその前に立っているような印象です。
ぱっと見ただけでも「ちょっと疲れてるのかな? でもまだ踏ん張ってるな」という雰囲気が伝わってきます。
このカードが伝えてくれるのは、「もう一歩だけ、あきらめずに踏んばろう」「過去の経験があなたを強くしているよ」というメッセージです。
ではここから、「ワンドの9」が持つ意味や、正位置・逆位置での解釈について、詳しく見ていきましょう。
ワンドの9が象徴するものとは?
「ワンドの9」は、「粘り強さ」「守りの姿勢」「過去の経験がもたらす慎重さ」といったテーマを表すカードです。
このカードが出るときって、大きな壁を乗り越えたばかりだったり、今まさにプレッシャーの中にいる時期だったりすることが多いです。
ただし、このカードが伝えているのは「もう無理だよ」ではなく、「あと少しで乗り越えられるよ」「まだあなたには力が残っているよ」という、前向きなメッセージ。
過去に起きたつらい出来事やトラブルも、今のあなたにとっての「学び」や「力」になっていることを、やさしく教えてくれているのです。
正位置で出たときの意味
「ワンドの9」が正位置で出たとき、カードが伝えてくれているのはこんなことです。
あと一歩、ふんばりどき
今までよく頑張ってきたあなたに、「ここが正念場。最後までやり抜こう」というメッセージを送っています。
慎重さがカギになる
過去の経験から、少し警戒心が強くなっているかもしれません。
でもその慎重さが、今回あなたを守ってくれそうです。
体力・気力に注意
ちょっと疲れがたまっているかも。
無理しすぎず、休む時間も意識して取ってくださいね。
過去の失敗が活きるとき
「前にこんな失敗をしたから、今回はこうしよう」と冷静に対応できるタイミングです。
たとえば、何かプロジェクトを進めている中で壁にぶつかったときに、このカードが出たら「すぐに諦めるのはもったいないよ」「ここを乗り越えたら、必ず成長できるよ」というサインかもしれません。
恋愛や人間関係でも、「前みたいに傷つくのが怖い…」と思っていても、このカードが出たなら「大丈夫。あなたはもう以前のあなたじゃない」と言ってくれているように感じます。
逆位置で出たときの意味
では、カードが逆さまに出た「逆位置」の場合はどうでしょうか?
そのときは、ワンドの9が持つ意味が少しネガティブな方向へと変化します。
過去のトラウマが足かせになっている
過去の失敗や傷が、今のあなたの行動をストップさせてしまっているかもしれません。
防御的になりすぎている
誰かを信用したいのに、「また傷ついたらどうしよう…」と、心を閉ざし気味になっているかも。
やる気が空回りしやすい
がんばりたい気持ちはあるけど、なぜかうまくいかず、焦りやイライラを感じてしまうことも。
無理して続けていない?
本当は疲れていて休みたいのに、「まだ頑張らなきゃ」と自分を追い詰めている可能性もあります。
たとえば、恋愛でこのカードが逆位置で出たとしたら、「過去の恋愛のトラウマが原因で、新しい出会いに前向きになれない」といったことがあるかもしれません。
また、仕事や勉強で「頑張り続けなきゃ!」と思っているけれど、もう少し肩の力を抜いても大丈夫、というタイミングかもしれません。
ワンドの9からのメッセージ
このカードが伝えてくれるのは、「あなたはすでに多くのことを乗り越えてきた」「その経験は、ちゃんとあなたの力になっているよ」ということです。
正位置であれば、「あと少しでゴールだから、信じて前に進もう」というエール。
逆位置であれば、「無理しすぎてない? ちゃんと休んでいいんだよ」と、やさしくブレーキをかけてくれています。
どちらにしても、「がんばってきた自分をちゃんと認めてあげようね」という、自己肯定のメッセージが込められているカードです。
「もう無理かも…」と思ったときにこのカードが出たなら、それは「いや、大丈夫。ここを乗り越えれば、もっと強くなれるよ」というサインなのかもしれません。
最後に:ワンドの9のまとめ
✅ 正位置のワンドの9:あと少しで乗り越えられる。慎重さと経験が力になるとき
✅ 逆位置のワンドの9:心も体も疲れているサイン。無理せず、自分をいたわることが大切
人生には「もうだめかも…」と思う瞬間が何度もあると思います。
でも、そんなときほど、あなたがどれだけ強くなったかを試されているタイミングでもあります。
このカードが出たときは、つらい気持ちを抱えた自分を否定せず、「ここまでがんばってきたね」と一度深呼吸してあげてくださいね。
そして、次の一歩を踏み出すタイミングが来たら、自分を信じて前に進んでみましょう。
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