
タロットカードの中でも「ソード」は、知性や言葉、考え方といった“思考”を象徴するスートです。
その中で「ソードの5」は、ちょっとピリッとした空気を感じさせるカード。
カードの絵には、勝ち誇ったような表情の人物と、背を向けて立ち去る人たちの姿が描かれています。
このカードが伝えているのは、「勝ち負け」にまつわるテーマや、「他人との関わりの中で起こるすれ違い」「心の中にある葛藤」など。
表面的には勝っているように見えても、心がすっきりしないことってありますよね。
そんな“複雑な勝利”を表しているのが、このソードの5なのです。
では、正位置と逆位置、それぞれが持つ意味や、カードが伝えてくれるメッセージについて詳しく見ていきましょう。
ソードの5が象徴するテーマとは?
ソードの5が持っているキーワードには、「勝利と敗北」「自己中心的な行動」「すれ違い」「ギスギスした人間関係」などがあります。
たとえば、誰かと言い争いになったあと、「言い負かしたのに、なんだかモヤモヤする……」と感じた経験はありませんか?
それがまさに、このカードが表している状況なんです。
ときには「勝つこと」よりも、「どう関わるか」「どう終わらせるか」の方が大事だったりする。
そのことを、ソードの5は静かに教えてくれているのかもしれません。
正位置で出たときの意味
ソードの5が正位置で出たときは、次のようなメッセージを示している可能性があります。
勝ちはしたけれど、後味が悪い
争いや競争の中で勝つことはできたものの、周囲との関係がギクシャクしてしまうことがありそうです。
相手の気持ちを置き去りにしてしまう
自分の主張を通したことで、誰かが傷ついているかもしれません。
結果的に孤立するリスクも。
強引さや自己中心的な態度が問題になる
やり方に無理があったり、周りの意見を無視して進めることで、摩擦が起きやすくなっている状態です。
信頼関係にひびが入りやすい
今は少し、コミュニケーションに注意が必要なとき。
小さなすれ違いが大きな誤解につながる可能性もあります。
たとえば、友人や恋人と意見がぶつかって、「自分が正しい」と思い込んで突っ走った結果、距離ができてしまった……というような場面が当てはまりそうです。
このカードが出たら、「本当にそれは“勝ち”だったのか?」と、自分の行動や言動を振り返ってみるのが大切になってきます。
逆位置で出たときの意味
一方で、ソードの5が逆さまに出たとき(逆位置)は、少し違った角度からのメッセージが含まれます。
無意味な争いから降りることができる
これまで続いていたギスギスした空気から、ようやく一歩引けるようなタイミングかもしれません。
和解や修復の兆し
関係が壊れかけていた相手と、少しずつ歩み寄れるようになる可能性もあります。
反省する機会が訪れる
自分の中で「やりすぎたかも…」という気づきが生まれ、そこから学びを得るチャンスです。
信頼を取り戻すための努力が必要になる
一度壊れかけた関係を直すには時間がかかるかもしれませんが、そのための一歩を踏み出せるときです。
たとえば、職場での言い合いや恋人とのケンカが長引いていた場合でも、「今なら素直になれるかも」と思えるようなきっかけが訪れることも。
自分から歩み寄る勇気が、関係の修復につながる可能性があります。
このカードが逆位置で出たときは、「争いを終わらせる」ためのアクションを意識してみてくださいね。
ソードの5からのメッセージ
ソードの5が教えてくれるのは、「勝ち負けにこだわりすぎると、大事なものを失うこともあるよ」ということです。
たとえば、自分が正しいと思って突き進んだ結果、人との関係が壊れてしまったら……それは本当に“勝ち”だったのでしょうか?
このカードは、「その一言、本当に必要だった?」「感情的になっていなかった?」と、冷静な視点に戻ることを促してくれる存在です。
逆位置なら、そうした過去の行動を振り返りつつ、少しずつ状況を整えていくチャンス。
大切なのは、“勝つこと”よりも、“どう関わるか”です。
最後に:ソードの5のまとめ
✅ 正位置のソードの5:「勝ったけど、心がスッキリしない」そんなジレンマに注意
✅ 逆位置のソードの5:「争いを終わらせる」「関係を修復する」チャンスが巡ってきます
ソードの5が出たときは、目に見える成果や“勝ち”にとらわれすぎないよう、少し冷静になってみましょう。
たとえ勝ったとしても、大切な人との信頼や心のつながりが壊れてしまったら、本当の意味での勝利とは言えませんよね。
今こそ、自分の言葉や態度を見つめ直して、「どうすれば心が納得できるか?」を考えるタイミングかもしれません。
相手との距離を縮めたいなら、素直な一言が、きっとその第一歩になるはずです。
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